ペットの広場
アニマルセラピー
みなさんは、疲労やストレスが溜まっている時、どのような方法で心や体をリラックスさせることができますか?
中には、動物と触れ合うことで、悩みや不安が軽減される人も多いのではないかと思います。そこで今回はその動物が持つ“癒やし効果“を利用した、アニマルセラピーについて紹介していきます。
まず、アニマルセラピーには大きく分けて3種類あります。
1つ目は、主に動物との触れ合いを目的とした、癒やし効果が期待できる動物介在活動。
2つ目は、医師が治療の補助を目的として行われる動物介在療法。
3つ目は、子どもたちへの教育を目的とした動物介在教育です。
これらは、病院や施設、学校などへ訪問し、動物と触れ会うことで命の大切さを伝えたり、病気やリハビリ中の方を励ます活動が行われています。
さて、アニマルセラピーにはどのような効果があるのでしょうか?
実際に動物と触れ合うことで、高齢者の寿命が伸びるという研究報告もあるそうです。また、血圧の安定や、精神的に障害を抱えている人々の症状の改善にも繋がると考えられています。
しかし、アニマルセラピーの問題点として、動物の負担が大きくなってしまうのも事実です。
その為、動物達の疲労やストレスを考えながら行っていくことが重要視されています。更に、動物が苦手な人や、アレルギーを持っている人の場合は、逆効果になってしまいます。
ですから、その病院や施設に、動物に対してどのような意識を持った人たちがいるかの下調べが重要となります。
アニマルセラピーは治療に関して直接的な効果はなく、あくまでも手助けとなる方法の1つです。しかし、精神的な効果に関しては、十分に私たちを癒やしてくれる存在であります。
実際に私たちは動物病院のスタッフとして犬・猫と毎日触れ合っていますが、ふとした時の表情やその子その子によっての存在自体に癒やしを感じることがよくあります。
だからこそ、もっと多くの方にアニマルセラピーの存在を知ってもらい、より多くの人々の生活を向上させるきっかけになるといいですね。
熱中症にご注意ください!!
熱中症に注意だ
最近は暑い日が多くなってきましたね。皆さんは夏バテ気味ではないですか
これだけ暑くなってくると外にも出たくなくなっちゃいますね
さてさて今回はワンちゃんネコちゃんの熱中症についてお話していきます
熱中症になりやすい子とは
・ 短頭種(鼻ペチャ)
※体の構造上、スムーズな呼吸がしづらく、暑いほどさらに悪化するため、熱中症になりやすい。
・ワンちゃんなら、パグ、フレンチブルドックなど
・ネコちゃんなら、ペルシャ、スコティッシュ・フォールドなど
・ 太っている子
※肥満気味の犬は、皮下脂肪が断熱材となって体内に熱がこもりやすく、そのうえ首のまわりの脂肪によって気管が圧迫されて
呼吸機能が低下し、呼吸による体温調節が難しくなるため、熱中症になりやすい。
・ 子犬子猫、シニア犬猫
※子猫や老猫は体の生理機能が未発達であったり、衰えていることが多かったりなど、
体温調節が上手くできないため暑さに弱く、熱中症になりやすい傾向があります。
上記以外の子も熱中症にならないわけではないので、暑い日は充分に注意してください!!
熱中症の症状とは
犬やネコの熱中症の症状は口を開けてハアハアときつそうに呼吸して、
よだれが口から流れる事があります。
また、目が充血することもあり、ふらつき、吐いて下痢をする事も。
さらにひどい状態になると失神したり、筋肉がふるえて痙攣し、吐血や血尿などもあり、
呼びかけても反応しなくなります。
最悪は亡くなってしまうこともあり、大変危険な病気です。
熱中症対策とは
散歩と運動の時間に気を付ける
お昼など暑い時間帯には散歩、外での運動は避けましょう
アスファルトは高温になりやすいので、お散歩に行かれる時には地面の温度を確認してください。
夏場になると朝早く、夕方でも地面が熱いときがあるので油断はしないようにしてくださいね。
湿度・温度管理は気を付けましょう
留守番させるときはエアコンをつけて、快適な湿度・温度を保ちましょう。
クールマットの利用もひとつの方法です。また、車内で留守番させるのも非常に危険ですので避けましょう。
熱中症になってしまったら
※まず体温を下げてあげましょう。冷水でぬらしたタオルで体を包んだり、お風呂場や流し台で体全体に水をかけるなどして、体温を下げます。
水が飲めるまでになったら、少しずつ水分補給をしてあげましょう。
※氷水など冷たすぎる水はかけないように注意してください。急激な体温の低下は逆に危険です。
※体温が下がって症状が落ち着いても、体内の循環器や臓器が
ダメージを受けている可能性があります。必ず動物病院で診察を受けるようにしましょう。
まだまだ暑い日が続くので、これからも注意してください!!
猫にもフィラリア予防を
犬を飼っている方は蚊によって媒介されるフィラリア症という病気をご存知かと思います。
フィラリアといえば犬だけに感染する病気だと思っている飼い主さんは意外と多いのではないでしょうか。もちろんフィラリアが成長するのに最も適した環境は犬の体内であり、別名「犬糸状虫」という和名からも犬だけに感染する病気と誤解を与えやすいのですが、フィラリアは猫にも感染する病気なのです。
猫のフィラリア症は犬と同様、猫の肺動脈に寄生します。犬と猫の違いは、成虫の生存期間が猫は2~4年と短い点(犬は5~6年)、成虫が雌雄どちらか一方だけなので繁殖できない点(犬は繁殖可能)、そして数がせいぜい1~3匹とかなり少ない点です。
感染する確率も犬より低いです。しかし猫の心臓は犬の心臓よりはるかに小さいため、ひとたびフィラリアに感染すると、たとえ虫の数が少なくても重症化する傾向にあります。
症状としては咳、呼吸困難、食欲不振、元気消失などがあり、突然死する場合もあります。他の病気と区別しにくいのが特徴で、気が付いた時には手遅れというケースも多いようです。
犬の場合は顕微鏡でのミクロフィラリア検査、検査キットを使った抗原検査でフィラリアの感染を調べることができますが、猫にはこれらの検査はあまり有効ではなく感染を調べるのは犬よりも非常に難しいです。
フィラリアに感染しないためには、予防薬で予防をしていただくことが何より大事です。
予防薬といっても犬用のものではなく、猫にも専用の予防薬があります。犬と同様、決められた期間毎月予防薬を投与することでフィラリアの感染を防ぎます。
犬と比較してみると発生率も認知度も低い猫のフィラリア症ですが、ここ最近では注目されてきており、動物病院でも猫への予防もすすめるようになってきています。
蚊が多く発生している地域に住んでいる場合や外にも出て行ってしまう猫を飼っている場合は蚊に刺される率が高くなるので予防していただくことをおすすめします。
猫に九生あり
「猫に九生あり」あるいは「猫には9つの命がある」ということわざをご存じでしょうか。
正確な起源はわかりませんが、イギリスの小説家ウィリアム・ボールドウィンが1560年に出した「Beware tha Cat」(猫にご用心)という作品中の「魔女はその猫の体を9回使うことを許されるのだ」という一節や、シェイクスピアの戯曲として有名な「ロミオとジュリエット」中の、「猫王どの、9つあるというおぬしの命がたったひとつだけ所望したいが」という一節に、こうした表現をみることができます。
また、1930年に著された「猫と魔術と神話辞典」では、紀元前450年頃のエジプトにおいて九柱神であるオシリスとイシスの娘が、「バステト」という猫の姿をした女神であるとみなす通念があったとしています。エジプトの思想に触れた国々では、太陽と月、そしてその象徴である猫に、古代エジプト人にとって神聖な数字であった「9」を重ねたのかも知れません。
日本でも、昔から猫にまつわる話は多く存在し「飼い猫が1貫、もしくは2貫を超えると化ける」「13年飼った古猫は化け、50年を経ると尾が分かれ霊力を身につけて猫又になる」などといわれ、それを妖怪と捉えたり、家の護り神となると考えたり解釈は様々です。
他にも「招き猫」がそうであるように、猫には特別な力が備わっていると考えられていました。このように神秘的なイメージがあり、人間にはとても真似できないような行動を平気でこなし、突然家出をしたかと思うと2~3日後に何食わぬ顔でふらりと帰ってくる。
「猫に九生あり」という表現は、数千年の時を経て「なかなか死なない」「しぶとい」といった意味合いで多く用いられていますが、いつの時代であっても、猫 の命は1つしかありません。また絵本のように100万回生きることもできません。しかし、死の危険を1回かわすことを「一生」として数えるならば、「九 生」を全うすることも決して不可能ではないでしょう。
病気や怪我、事故の予防、ストレスや食事の管理など、たくさんの猫たちが「九生」を実現するために、動物看護師としてこれからもお手伝いができればと思います。
犬は人間の言葉を理解している?
犬は世界に5億匹、400種類以上いるといわれています。
犬が嗅覚、聴覚などに優れていることはみなさんもご存知でしょう。犬は人間の言葉を理解できるという人もいます。しかし、言葉の意味や内容を理解して行動しているわけではなく、それを単に信号として受けとっているのです。
ここで、ある行動学の本で読んだ、「賢いハンス」という馬の話をお伝えさせていただきましょう。
ハンスは足し算ができることで有名になった馬です。
ハンスの飼い主が「2+2はいくつか」と聞きました。すると、ハンスはひづめで床を4回たたくことができたのです。様々な計算をハンスは行うことができました。
最初のうちは、飼い主が答えを教えているのだろうと思われていましたが、学者たちが調べたところ、まったくインチキは行われていないことがはっきりしたようです。学者たちがためしに「3+4は?」と聞くと、ハンスは床を7回たたくことができました。その時横に立っていた飼い主は、なんの合図もしていませんでした。ところが、学者たちが飼い主に見えないところで問題をだしてみると、ハンスは問題に答えられなかったのです。
その謎解きは簡単だったようです。飼い主の細かい動作に回答がありました。ハンスが床をたたいている間、飼い主は息をひそめて見つめていたのですが、正しい回答のところで、無意識のうちに思わず安堵の息をもらしていたのです。
ハンスは一瞬のうちにそれを感知して、たたくことをやめたのです。つまりハンスは周りの雰囲気を敏感に察知することに長けた馬だったのです。
犬も人間の表情や行為や微妙なしぐさに細心の注意を払っています。また雰囲気から人間の感情まで読み取っているようです。
確かに辛くて悲しいときに愛犬が寄り添ってくれるという話を聞きます。犬が苦手な人はそれが犬にも伝わるという話もありますね。
犬たちは私たちが思っているよりもはるかに私たちのことをよくみているのでしょう。
言葉で話ができない分、私たちも犬の行動や尾の状態、表情から気持ちを理解して、家族としてお互いよりよい関係をつくっていけるといいですね。
星空のイヌとネコ
冬は暗く冷たく空気が澄んで、夜空の星がきれいな季節です。
明るい星の多い冬の夜空の中で一番明るく輝く白い星がシリウス。全天で最も明るい恒星であるシリウスを持つのが「おおいぬ座」です。
冬の星座の代表格である「オリオン座」のペテルギウス、「おおいぬ座」のシリウスと冬の大三角を作るのが「こいぬ座」のプロキオンです。
「おおいぬ座」も「こいぬ座」も有名な星座ですし、シリウスは別名「Dog Star」と呼ばれています。
豪華でにぎやかな冬の星座の中でも、夜空のイヌ達は主役級の存在感を見せ付けています。
では、夜空のネコ達はどうでしょうか?
現在一般的に用いられている88星座の分類の中で、イヌの星座は「おおいぬ座」「こいぬ座」「りょうけん座」があり、ネコの星座は「やまねこ座」があります。
「やまねこ座」は十七世紀にポーランドの天文学者ヨハネス・ヘベリウスが設定した星座です。(もともとは「山猫または虎座」と命名したとされていますので、いわゆるネコのイメージではないようですが)
暗い星からできているため見えにくく、星の並びはあまり考慮されていないため、その形から山猫をイメージするのは難しいようで、ヘベリウス曰く「やまねこ座の姿を見つけ出すには山猫のような鋭い目を持たなければならない」。どうもあまりメジャーな星座ではないようです。
ちなみに「りょうけん(猟犬)座」もヘベリウスによって設定されました。
十八世紀にはフランスの天文学者ジェローム・ラランドによって「ねこ座」が設定されました。「ねこ座」はラランドのペットだったネコを星座にしたものでした。
ラランドは大のネコ好きでネコへの愛情によって、いわゆるネコのイメージの「ねこ座」を星座に加えようとしたのですが、どうにも「ねこ座」は支持を受ける事ができず、星座として定着しなかったため、やがて忘れられてしまいました。
星座の世界ではネコの存在感は希薄なようです。
ねこの気持ち
マイペースで感情表現が乏しく、何を考えているのかよくわからない・・・猫はポーカーフェイスな生き物です。
飼い主としては、犬のように判りやすく顔や体全体で喜びや楽しさを表現してくれると遊び甲斐がありますよね。しかし、猫のある部分は実はとっても雄弁に気持ちを表現しているのです。
嬉しいとき、甘えたい時
一番猫の気持ちがわかりやすいのは、どこだと思いますか?それは尻尾です。尻尾は猫がどんなに頑張っても感情を隠しきれ ない場所といわれていて、犬は尻尾をブンブン振っているときは感情が高ぶっている、嬉しい、という風に私たちは理解していますよね。しかし猫の場合は気分 の良い時、嬉しい時は大きくゆっくりと尻尾を振ります。
猫の飼い主として顔がゆるむ時は、飼い猫が自 分に甘えてきている時ではないでしょうか。そんな時猫の尻尾を見てみるとピンと尻尾を立てて近づいてきてはいませんか?それは飼い主を親だと思い、お腹が すいた時の催促や、構って欲しい気持ちの表れといわれています。飼い猫が尻尾をピンと立てて近づいてきたら、是非たくさん構って猫を満足させてあげて下さ い。
嬉しくない時、構って欲しくない時
逆に猫の機嫌の悪い時、スキンシップを止めて欲しい時はブンブンと激しく尻尾を振ります。猫との良い関係を築きたいのなら、スキンシップの引き際をしっか りと見極める必要があると言えます。犬と同じと勘違いをして、尻尾を振って嫌がっている猫を触り続けると、そのうち我慢出来なくなった猫に手を噛まれた り、爪で引っかかれたりしてしまうので気をつけて下さい。猫によっては構って欲しい子もいると思いますので、自分の飼っている猫の性格に合わせたスキン シップをしてあげて下さい。
猫の尻尾はもっと沢山の気持ちを表現していますので、これからはより尻尾に注意をしながらコミュニケーションしてあげると良いかもしれませんね。