マイクロチップ
突然の迷子、災害、事故、盗難などによって飼い主と離れ離れになった場合、動物たちは住所や名前を言えず、固体の識別は非常に困難です。
そんな時、マイクロチップは確実な身元証明になります。マイクロチップとは直径2mm、長さ8~12mm程度の円筒形の皮下埋めこみ型の電子標識器具で、それぞれのチップには世界で唯一の15桁の固体識別番号が記録されています。
この固体識別番号は変更、改ざんができないだけで無く、体内からの脱落や消失もほとんどないため、マイクロチップの番号を専用のリーダー(読み取り機)で読み取り、データベースに登録された情報と照らし合わせることで確実な身分証明ができます。
マイクロチップは1987年にイギリスで組織的な使用が始まって以来、ヨーロッパやアメリカを中心に、家畜やペットの固体識別の方法として広く使用されており、北欧諸国、フランス、シンガポール、台湾など犬の登録にマイクロチップを義務化している国もあります。
近年わが国でも、犬や猫などのペットを中心として利用者が増えています。
また、2019年の法律改正で、犬猫の飼育主へのマイクロチップの挿入努力義務が課されました。
マイクロチップは、通常の注射器よりも若干太い専用のチップ注入器を使って、犬や猫の場合では通常、背側頚部の皮下に埋めこまれます。
痛みは通常の注射と同程度といわれており、固体識別の方法として従来行われてきたタトゥー(入墨)に比べ苦痛も少ないといわれています。
マイクロチップの表面は生体適合ガラスで覆われており、生体への影響は非常に低く、安全性が高いと考えられています。
マイクロチップの埋めこみは獣医療行為にあたるため、必ず獣医師が行います。万が一のときに、動物たちの身元を証明してくれるマイクロチップ、詳しくはお近くの動物病院にご相談下さい。