病院からのお知らせ
内視鏡検査について
内視鏡システム
当院が導入している内視鏡システム「EVIS LUCERA OLYMPUS GIF TYPE PQ260」は直径わずか5mm※の細さでありながら、高画質でクリアな映像を描写。迅速かつ的確な処置が可能で、動物への負担を軽減することが出来ます。また、特殊な挿管器具を使えば異物の除去や生検検査を行うことも可能です。
(※大型犬など特殊な場合には直径10mmのスコープを使用することもあります。)
適応症例
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誤飲誤食
「食べてはいけないものを食べてしまった。」そんなときにはすぐに当院を受診ください。誤食の直後や、異物が胃の中に残っていることが明らかな場合には院内にて吐かせる処置(催吐処置)を行うことが可能です。しかし、誤食をしてから時間が経っている場合や、催吐処置をしても異物を吐かない場合、小腸まで異物が流れていってしまっている場合には内視鏡による異物除去が適応※となります。全身麻酔が必要にはなりますが、適切な検査を行い、安全を確保した上で適切な処置を行いますので、ご安心ください。
(※内視鏡での摘出が不適応・不可能である場合には開腹手術が必要となることがあります。)
特に、「元気は有るが嘔吐を繰り返す、原因がわからない。」という場合には誤食であることが多いです。誤食事故の約6割は飼い主の見に覚えのない事故症例だと言われています。怪しいと思われる場合には一度当院獣医師にご相談ください。
↑胃の中の「ぬいぐるみ」を内視鏡で摘出しているところ.
本症例は、誤食後2日間、嘔吐や元気消失といった症状が一切認められませんでした.
↑摘出された人形.
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難治性消化器疾患
「吐き気が止まらない」
「下痢が止まらない」
「治療を行なっても一向に良くならない」
「治療をしても定期的に症状を繰り返す」
このような場合には難治性消化器疾患の可能性があります。
難治性消化器疾患には「免疫抑制剤反応性腸疾患(IRE)」や「消化器型リンパ腫」「形質細胞腫」など一般的な検査では診断が困難な疾患が含まれます。これらの疾患は症状だけでは鑑別が不可能で、なおかつ治療方法が全く違います。確定診断をし、的確な治療を行うためには内視鏡検査による消化管の生検検査(病理検査および遺伝子検査)が必要不可欠となります。生検検査は開腹手術によって行うことが一般的ですが、侵襲性が強く、また入院期間が長くなります。しかし、内視鏡検査であれば侵襲性はほとんどなく、即日退院が可能です※。
※動物の健康状態、年齢などにより入院が必要となる場合があります。
紹介症例
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獣医師の先生へ
当院での内視鏡検査をご希望の場合には、当院獣医師までご連絡ください(TEL:0561-89-7400)。 -
セカンドオピニオンを希望の飼い主様へ
当院では開院以来多くのセカンドオピニオンの患者様をお受けしてきました。「別の獣医さんの意見を聞いてみたい」「今の治療内容に疑問がある」など、少しでも気になることがあるのであれば、お気軽に当院獣医師へご相談ください。